症例供覧室は,病理診断に関して,「ちょっと迷う症例」,「他の病理医に意見を聞いてみたい症例」,「こんな症例ありました!」など,会員間で症例を供覧して意見交換をする場です。その中のいくつか(可能な限り全例)は,毎週の「症例供覧室レビュー」(オンラインカンファレンス)でも供覧します。病理医同士の相互支援によって、診断の精度を高めるとともに、後の診療や研究にも役立つよう,より多くの情報を引き出し共有していきます。
●症例供覧室におけるディスカッションは,あくまで会員それぞれの個人的な意見です.したがって,最終的な病理診断はその施設の病理医にあることは,一般的な病理医間コンサルテーションのルールと同じです。
●PathPortどこでも病理ラボ(PidPortを含む)内にアップロードされた画像をPC上でスナップショットしてコレクションされることを阻止することは不可能ですが,医師としての良識に照らし合わせて判断いただき,もしそうされる場合も個人的な使用に限定して下さい。万が一,症例や画像の無断盗用などが発覚した場合には,何らかの処置を取らざるを得なくなりますので,ご協力のほど宜しくお願いします。
●患者の特定につながる情報(患者氏名,イニシャルなど)は記載しないで下さい。病理診断に重要と考えられる情報(顔面などの肉眼所見写真,検体採取日など)を記載する場合でも患者の特定につながらないようにご配慮下さい。
● 情報ソースを共有する
論文や教科書などに基づいて発言する場合は、ぜひその情報ソースをシェアしてください。皆で考える際の参考になります。
● 情報の公開は自己責任で
自身の仕事に関連する発言をする場合、情報の守秘についてはご自身でご判断ください。
●臨床科の会員からの依頼も受けますが,無用のトラブルを避けるために,担当病理医の了解を得たうえで行うことを原則とします。
● 攻撃的にならないように/攻撃的と取らないように
他人の意見を断定的に否定したりしないように注意してください。反対意見に対しては、必要以上に強く受け取らないようにしてください。
●症例供覧室では,投稿者の疑問や依頼内容になるべく応える努力をしますが,例えば,非常に難解な症例,追加染色や遺伝子検索などが必要と考えられる症例など,画像所見のみでの解決が困難場合もある程度の割合であり得ます。そのような症例については,追加検索の費用が発生する場合もあり,病理学会や国立がん研究センターコンサルテーションシステムの利用をお勧めいたします。コンサルタントが当ラボの会員である場合も,前述のシステムを経由したコンサルテーションをお願いします。
●症例提示の方法:
1)新たなトピックを作成し,タイトルに,①年齢,②性,③部位,④検体の種類,⑤画像のファイル名 を記入して下さい(雛形のコピー&ペーストをお勧めします)。
2)症例のポイント、疑問点などや追加情報(必要に応じて,臨床経過,治療・処置,肉眼所見,特染など)は本文中に記入して下さい。
3)提示画像は,事務局でPidPortにアップロードしますので(ファイル名でリンクを張ります),「病理画像のアップロード用フォルダ」に入れて下さい。提示画像は,WSI(whole slide image)に限らず,jpg、png、tiff画像などでも構いません。