General pathologyが欠かせない脳腫瘍の病理診断
黒瀬 顕先生
弘前大学大学院医学研究科 人体病理学・病理診断学講座 教授
黒瀬先生から: WHO2016より分子分類が脳腫瘍診断に採用さて間もないが,昨今は全ゲノムメチル化解析が難解症例には必須となり,WHO2021に未掲載の腫瘍が続々と報告されつつある.一方,実臨床では原発性脳腫瘍に至るまでには種々の非腫瘍性疾患(血管,脱髄,炎症性疾患)と転移性腫瘍を鑑別し,さらに血液系腫瘍,髄膜由来の腫瘍,軟部腫瘍を鑑別して,やっと神経上皮性腫瘍にたどり着く.ここに至ってグリア系,神経系,両者に分化する以前の未分化脳腫瘍分けて診断への道筋を考える.また迅速診断での腫瘍非腫瘍の鑑別には組織の他に細胞診の知識も要求される.とすると一般病理知識を備えた分子診断以前の病理組織学的分類は依然として極めて重要である.最新の分子診断は従来の病理組織学的大系の上になりたっていることを強調しつつ,実臨床に役立つお話しをしたいと考えています.